台湾の大学留学への道のり

高校三年生息子の母による台湾の大学への留学準備忘備録、準備日誌

中国語の勉強は「留学してから始める?」それとも「留学する前から準備する?」

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今年の1月になってから、都内の留学エージェントが開催している無料台湾留学説明会と個別カウンセリングに参加してきました。

「留学エージェント」とは、現地の大学の情報を教えてくれたり、語学学校や大学入学申請手続きや留学ビザ取得の代行を行ってくれたりする会社です。

ですのでこういった会社に全てお任せすれば、期日までに請求された料金を払いさえすれば語学学校や大学の不慣れな中国語のサイトを探して自分で情報を収集したり、煩雑な手続きを行ったりする必要はありません。

で、まず留学説明会で伝えられたことは、
「日本にいる時から一年、二年の間安くもない授業料を払って中国語を習いに行っても全然中国語は上手になりません」ということ。

それよりもまるっきりの初心者でもあっちに行けばどんどん短期間で上達すると。

環境が違うのですからそういうこともあるかもしれません。
説明会でお話してくれたエージェントの担当者さんはご自身が台湾留学経験者でゼロの状態であちらに行って4年間でペラペラになって帰ってきたという方で、そのような方が言うのだからそうなのかなぁとも思います。

確かに日本の外国語教室は安くないですからね。
母さんは自分が海外留学や海外生活を経験したことがないので良く分かりません。

で、ずぶのど素人状態で息子をあちらに送り込んだ場合これからどういうスケジュールになるのか?というと2020年4月の時点で高校三年生ですから高校卒業は来年2021年3月の予定。

希望の大学の募集要項に出ている中国語試験の基準点を取得するためにまず現地の語学学校に入学します。

そしてむこうの語学学校は高校卒業以上の人でないと入れません。
ですので、語学学校に入るのは卒業免状をもらってから先のこと。

そしてまた日本とあちらでは新学期開始のタイミングが違います。
なので語学学校の入学は卒業した後の来年2021年の5月か6月からとなりそうです。

そしてエージェントの担当者さんが言うには、
「息子くんが希望している大学はものすごくレベルが高いので、語学学校での勉強期間は半年ではとても無理、一年間はみっちりやらないと無理ですね。」
とのことです。

ということは、語学学校が終わるのはその翌年2022年の6月頃で、大学入学はその年の9月ですか。
で、ということはその頃日本では同い年の同級生は2年生になってしまっています。

「えっ~」と少し嫌な顔をする息子。
浪人、留年してしまったようなイメージになりますからね。

「就職に不利なんじゃないですか?」という息子。

するとエージェントの担当者さんは
「海外留学をしている人は一年間卒業が遅くなるのは当たり前なので、それで不利になることはありませんよ。」とおっしゃいます。

これも母さんはどうなのか良く分かりません。
でも働いていた会社でたまに海外留学経験者の人がいましたが、同級生と入社時期が一つだか二つだかズレていたような気がして、そんなもんなのかな~とも思います。

エージェントさんは中国語に関してはまるっきりの初心者で行くことの方をとにかく押してきました。

留学に詳しいプロの方が言うのだからそうなのかもしれません。

ただ、母さんはひっかかるものがありました。
そう、母さんは中国語学習経験者だったのです。

台湾の中国語ではなく大陸式のピンイン(中国語式ローマ字)で基礎の発音から簡単な会話や単語の勉強をしていた時期があります。

中国語の発音はとにかく難しいです。
日本語や英語には存在しない音がたくさんあります。

発音が違えばまるで通じないので初期の発音練習は特に大切です。
コツを分かりやすく日本語で教えてもらえると発音のコツの理解も早まります。

それをいきなり、台湾式のボポモフォ(台湾固有のふりがな、発音記号)を使って言葉がまるで通じない環境で学ぶというのは、かなりハードルが高いんではないのか?
ということ。

ちょっとあちこちで台湾の語学留学経験者さんたちの体験記のブログを探し出して読ませていただきましたところやはり、
「日本にいるうちからある程度の準備はしておけ。」
とおっしゃる方が多く見つかりました。

それにある語学留学経験者さんのブログによりますと、まず語学学校に入学すると能力別のクラス分けテストを行って、初心者、中級者、上級者というように生徒を振り分けるそうです。

その中で、まるで中国語ができない初心者さんですと、欧米圏から来た漢字未経験者さんたちと一緒に「今日はここのページの漢字を10個ずつ書いてきましょう~」というような小学校低学年のような宿題を出されたり、、、ということでムダな時間を喰ってしまうということらしいのです。

なので出来れば基礎的なことはしっかり身につけてから現地に行ったほうが時間のロスが少なくて済むというわけです。

台湾の語学学校は一学期間が三か月間なので、三ヶ月や上手く行けば半年間の期間短縮、授業料のコストカットができるかもしれないということ。

やはり、そういうことだったか・・・・。

旅行に行っても思います。
「ああ、もうちょっと普段からちゃんと勉強していれば、もっと会話ができるのになぁ・・・」と。

日本で勉強するといっても、日々目標レベルを意識して勉強している人と、お教室にいる時しか勉強していないという人とは当然習熟度のレベルにも差がついてきます。

だから決して日本にいるうちから勉強しておくことがムダになるというわけではなく、ムダにするのもしないのも勉強している本人次第だということになりますね。

またふたたび台湾の屋台に行きたくてしょうがない息子は
「日本で勉強してもしょうがない、今年の夏休みの短期の語学学校の体験クラスに行かせろ」と言っていましたが、

そんな息子に母さんは
「あのね、あっちに留学してからグンと伸びるのは、日本にいた時からできる準備をしてきた人なんだよ。」
と言いました。

留学エージェントさんでは、志望している大学に入るには具体的なスコアの数は伝えてもらっていませんがTOEICTOEFLのハイスコアが必要、学校の授業だけではどうしてもカバーできないだろうからと夏休みのフィリピンの留学をお勧めされていました。

なので夏休みはエージェントさんのおすすめするフィリピンの語学学校に行く予定をしていたのですが、自分たちで調べてみたところ息子の希望している大学の学部のTOEICのスコアレベルは「多分ちょっと自分で勉強すれば行けると思う」というレベルだったらしく、父さんから預かっていたフィリピンへの英語留学費用は、東京都内にある台湾人の先生の中国語教室代へと用途が変わりました。

「英語くらい自分で勉強できないのか」と文句を言っていた父さんもその方が賛成のようでした。

ということで、この春から日本を離れるまでの一年の間、頑張って中国語の勉強をして中国語検定のTOCFLも受験するというように計画が変わりました。

来年3月に卒業して半年間の語学学校を経て上手く行けば、来年9月の大学入学に間に合うかもしれません。

学校も休校が続くようなのでちょうど良い。
希望に向かって進み始める春がやってきました。